2005年06月20日
表面金利と実質金利
銀行から資金調達をするとき、金利の折衝がとても重要になります。
銀行が年利○%と提示してきた金利を表面金利といいます。 融資を受ける側も、金利を○%にして欲しいなどの折衝を、この表面金利について行います。 しかし、重要なのは実質金利を理解することです。
例題
下記前提条件のもと、銀行から1,000万円を借り入れたとします。
前提提条件
1.借入金利 年3%
2.通常、預金口座へ常に300万円預け入れている。
(分かりやすくするため、平均残高・末残高ともに300万円)
3.預金利率 年1%
(実態はご存知の通り こんなに良くありません )
では、表面金利は 年3%ですが、実質金利はいくらでしょうか?
答えは 年利 約3.85%
計算式
〔(1,000万円 × 3%)-(300万円 × 1%)〕÷700万円 ≒ 3.85%
計算式を見ても分かるように、 借入をした1,000万円のうち300万円は実質自己資金です。 結局、700万円しか借入れをしていないのに、1,000万円借入れたのと同じ金利を支払うことになります。
銀行は実質金利を儲けの指標としています。
金融機関は、この実質金利を上げようとして、預金を多く置いて欲しいと打診してくることがあります。 その場合、金融機関の資金効率が良くなり、金融機関が得をすることになるのです。 つまり、預金に応じると資金効率が悪化して損をします。
常に実質金利という概念を念頭に置いて、預貸率に注意しましょう。
北九州で異業種交流会を立ち上げようとしています。
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